岩見沢O様邸(設計監理:エスエーデザインオフィス一級建築士事務所様)では、色々なヶ所の「壁」工事を行いました。
最初の「壁」のご紹介は、外壁材の「立平葺き(たてひらぶき)」です。 厚さ0.35mmの薄い金属の材料を成形た外壁の仕上げ材です。 金属サイディングとの違いは、やはり、「開口部の納まり」だと思います。
開口部は、様々な形状で納める事ができるのも、板金外壁の魅力だと思います。 O様邸では、外壁材を直接折り曲げ、窓回りには役物を付けない納まりにしています。(外壁材自体を折り曲げるため、施工前の外壁材の割付け計画が重要です。)
立平葺きは、カギ型の形状(先端が曲がった形状)のため、その向きも施工計画が必要です。 家の正面から見た時に、とがった部分がこちらを向かないように、全ての方向を計画しています。(現地を見ると、どこに配慮して施工したのかが、一目瞭然にわかります!)
第二の壁は、中庭の板張りです。 前回ご紹介したのは、チョコレート色に塗装された外壁材でしたが、今回は、「ウッドロングエコ」という木材防護保持剤を板材に塗布しています。 塗りなおし不要な材料で、塗布した材料が「土へ還れる」という考え方により作られた材料です。 ご興味の方は「小川耕太郎∞百合子社 ウッドロングエコ」のHPをご覧ください! 木目がきれいな仕上がりです。
最後の「壁」は、内部の間仕切り壁です。 この間仕切りが造作されると室内の空間を把握できるようになります。 施工管理者の私は、もっとも大工さんから確認の連絡が来る工程です。 間仕切りは、建具・住設機器・人の動線・高さ・段差という、「見た目」「住まわれる家族」「耐久性・強度」など、本当に色々な事を考えながら施工します。
お客様・設計者・施工者、と直接話すことができるのは、施工管理者だけです。 それぞれの考えを把握し、形に変えて、きっちり作るという施工管理という仕事は、20年以上経験しても、まだまだ、「知識・技術・経験・気配り、その他、社内的な色々・・・」など、追及したい所が多々ある奥深い仕事だなと感じます。
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