2020.11.27 冬の北海道の住宅換気について

札幌市では不要不急の外出自粛要請、GoTo除外と新型コロナ感染拡大防止の対策が取られていますが、厳しい状況が続いています。

平地でも日によっては雪の降るこの時期に、悩ましいのが換気ではないでしょうか。

今回は「冬の北海道の住宅換気」についてです。

 

【2003年に24時間機械換気の義務化】

そもそも建築基準法で換気量の基準が決められていて、2003年の改正ではシックハウス対策の観点から、「家の居室には0.5回/hの24時間機械換気」が義務付けられています。0.5回/hの換気というのは1時間の間に部屋の空気の半分が入れ替わる換気ということです。このため、2003年7月以降に着工された住宅には24時間換気が設置されています。

【冬期の換気について】

厚生労働省のHPに、冬場の換気についての記載があります。

『一般家庭でも、建物に組み込まれている常時換気設備※や台所・洗面所の換気扇により、室温を大きく変動させることなく換気を行うことができます。常時換気設備や換気扇を常時運転し、最小限の換気量を確保しましょう。 ※2003年7月以降に着工された住宅には「常時換気設備(24時間換気システム)」が設置されています。常時換気設備が設置されている場合には常に稼働させましょう。また、定期的にフィルタの掃除を行い、強弱スイッチがある場合は強運転にして換気量を増やすようにしましょう。

「常時換気設備」が設置されていない建物でも、台所や洗面所などの換気扇を常時運転することで最小限の換気量は確保できます。

窓開けによる換気を行う場合は、18℃を目安に室温が下がらないように、暖房器具を使用しながら、窓を少しだけ開けて換気してください。』

参照:厚生労働省HP「冬場の換気について、一般家庭ではどのような工夫をしたらよいでしょうか」より

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q1-5

 

【寒さ対策について】

暖房器具を使用しながら、換気扇を動かす、又は窓を開けて換気すれば良い。

シンプルですね。入れ替えた空気が冷たければ暖めればいい、その通りです。

ここで私事ですが、3年前まで賃貸の戸建て住宅に住んでおりました。

築年数40年ほどで北海道では名の知れた某ハウスメーカーさんの施工です。

10月末から4月まで強弱の調整はあったもののストーブは24時間運転、ひと月に一度はポリタンクでセルフ給油をしていました。暖房費は道民に重くのしかかります。

十分な換気を得るために、暖かさ(もしくは暖房費)を失いたくない。

これから冬本番を迎える道民にとって、換気は大きな課題となっています。

 

【今までの換気を改めて考える】

前述のように機械換気を24時間運転するか、窓を定期的に開けていれば換気は出来ます。

でも機械換気、機械ですから当然のことにメンテナンスが必要です。定期的な掃除とありますが定期的とはどの位でしょう。おうちの換気口・換気扇を一体どの位の方が十分な換気を得られる頻度で掃除しているでしょうか。

また、窓を開けての換気方法ですが、2段階換気をしたとしても室温の低下は免れません。

屋内での温度差があると結露などの問題も出てきます。

 

【北海道で生まれた技術・パッシブ換気】

エコットハウスでは電気を使わないパッシブ換気を推奨しています。

パッシブ換気は北海道で生まれ、北海道で研究され続けている換気システムです。

自然換気の弱点といえる

・ホコリや花粉などの流入

・外気温の影響

を、一度地中に埋めたアースチューブを通過させることでクリアし、家全体を効率よく換気します。

機械を使わないので壊れない、止まらない。静かで清潔な空気で家中暖かく過ごせます。

※詳しくは「パッシブ換気床下暖房システム」のページ

 

【お知らせ】

新型コロナで換気に注目されている現在、当社社長も理事を務めるNPO法人パッシブシステム研究会が先日テレビ北海道の取材を受けました。

11月28日(土)11時30分放送の「けいナビ」という番組で「最前線で闘う医療現場  立ち向かう企業・大学、道民も」がテーマになっています。

是非ご覧ください。